歯科診療で標榜できない弊害? 独自の専門性用語が使われる
細分化された各分野
歯科の医療領域は独自の専門性を細かい分野に区分し、 細分化された各々の分野で発展をしてきました。 例えば、大学病院に目を向けますと、 診療外来を20前後に分けて外来治療を提供している施設もあります。
むし歯外来 |
齲蝕や外傷、歯の神経や、歯の根の病気(歯髄疾患、根尖性歯周疾患)などを治療 |
歯周病外来 |
歯ぐきや歯を支える組織が破壊されている歯周病治療 |
口腔外科外来 |
外科的処置を必要とする疾患全般(歯、歯周組織、顎関節、血管、神経、唾液腺、口腔粘膜の疾患、口腔領域の外傷・悪性腫瘍)の治療 |
ペインクリニック |
歯、口腔、顔面部における痛みや異常な感覚、しびれ、異常運動、運動麻痺などの治療 |
矯正歯科外来 |
歯並びや、噛み合わせの不整合に対する、歯科矯正治療や外科的矯正治療 |
インプラント外来 |
人工歯根を顎骨に埋め、人工歯根で支えられる補綴物を用いて口腔機能の回復を図る治療、処置後のメンテナンス |
小児歯科外来 |
小児の歯と口腔の病気の予防と治療を行い、成長に伴う歯と口腔の正常な機能を育成を促す |
麻酔科外来 |
全身疾患や歯科恐怖症のある患者に対して、モニターによる全身管理、笑気吸入や抗不安薬、整脈麻酔薬による精神鎮静法、全身麻酔法を用いて歯科治療を行う |
このほかに、義歯外来、アレルギー外来、口腔ケア外来といった診療科もあります。 疾患の種類、年齢、治療内容を適正に処置し、検査や治療の質を向上するために、 専門性が高い領域になっています。 それだけ、口腔領域が人体に多くの機能、役割を担っていることからも理解できます。 まず口腔は、呼吸をするために、呼吸の道を確保するために機能しています。 そして、人が生きていくための栄養を食する行為を行う機関を担っています。 また、会話を通して色々なコミュニケーションをとる手段として機能します。 さらに、口唇や頬部周辺の神経や筋肉は、人の感情や意志、人柄をも伝える機能を担っています。 人が社会生活を送るうえで、大切な器官なのです。